みずほフィナンシャルグループ(8411)が発表した直近の決算と株主還元策は、市場の予想を良い意味で裏切る「歴史的な転換点」となりました。長年の課題であったシステム構造改革を完遂し、ついに本業である貸出利ざやの改善(金利のある世界)と、グローバルCIB(法人・投資銀行)ビジネスという二つの強力なエンジンが噛み合い始めています。

しかし、投資家にとって最も衝撃的だったのは、旧3行統合後、実質初となる「3,000億円規模の自社株買い」と「累進配当の明文化」ではないでしょうか。株価は直近1年で約3倍に急騰しており、「今から買っても遅くないのか?」「高値掴みになるのではないか?」と不安に感じている方も多いはずです。

みずほFGが「万年割安株」から「成長・還元株」へと変貌した理由と、過熱感のある現在株価における冷静な投資判断(エントリーポイント)について解説します。

【A+評価】みずほFG(8411)は買いか?「金利のある世界」と株主還元の歴史的転換

みずほフィナンシャルグループ (8411)

「金利のある世界」の恩恵と株主還元のパラダイムシフト。A+評価。

市場:東証プライム 業種:銀行業 時価総額:約19.4兆円 メガバンク
【会社概要】どんな会社?

日本を代表する三大メガバンクの一角。「銀・信・証」の連携を強みとする「One Mizuho」戦略を展開。産業知見に基づいた法人ソリューションと、グローバルCIB(投資銀行)ビジネスが成長エンジン。 長年の課題であったシステム問題を克服し、「累進配当」「自社株買い」による強力な株主還元フェーズへ突入している。

  • 構造改革の完遂:負の遺産を清算し、利益の質が劇的に向上。LTMベースのROEは9.3%へ到達。
  • 歴史的な還元転換:旧3行統合後、実質初となる自社株買い(年間3,000億円)を断行。DOE3%目標を明示。
  • 金利メリット:日銀の政策転換が追い風。貸出利ざや改善により「本業の儲け」が復活。
投資ハイライト: 【総合評価 A+ 】 長期投資適格・還元成長株
  • 配当の信頼性: 累進配当の明文化。減配リスクを抑えつつ、利益成長に合わせた増配をコミット。
  • バリュエーション是正: 万年割安からの脱却。PBR 1倍超えが定着し、市場の期待値が変容。
  • グローバルCIB: 米国でのM&A助言やDCM(債券市場)が好調。非金利収益の柱として確立。
  • 【結論】 新規全力買いは高値警戒が必要だが、長期では「ガチホ」が報われる構造へ変化。
予想配当利回り

1.85%

配当 145円 (前期比 +15円)

※株価上昇により利回りは低下傾向

PER (今期予) / PBR (実績)

17.2

/

1.73

歴史的なリレイティング(再評価)進行中。

予想ROE / 実績ROE(LTM)

9.6%

目標の10%超えが射程圏内。
CET1比率 (健全性指標)

10.4%

規制基準をクリアし、還元余力十分。
最重要指標①:株主還元の加速

2024年度以降、配当金(棒グラフ)の増加ペースが加速しています。「累進配当」の導入により、減配リスクが大幅に低減。 株価の急騰により利回り(赤線)は低下していますが、平均利回り(点線)を下回っており、株価評価が高い(期待が先行している)状態であることが分かります。

最重要指標②:EPS成長と配当性向の安定

EPS(1株当たり利益)は過去最高水準へ向けて急伸中。2019年度の構造改革(赤字処理等)以降、V字回復を遂げています。 配当性向(折れ線)は30%台前半で安定的に推移しており、3,000億円規模の自社株買いを行いつつも、さらなる増配余地を残しています。

最重要指標③:稼ぐ力 (ROE) の向上

金利上昇による資金利益の改善と、CIBビジネスの拡大により、売上高に相当する業務粗利益等が拡大(※2025年予は大幅増収見込み)。 経営効率を示すROE(折れ線)は、低迷期を脱し、国際的な優良銀行の目安である10%に迫る勢いです。

最重要指標④:株価推移とエントリー戦略

直近1年で株価は約3倍に急騰。市場(TOPIX)との連動性(β値)は0.14と極めて低く、独自の上昇トレンドを形成しています。 (※チャートは楽天証券より引用)

  • ボラティリティ(β値) 0.14 (対TOPIX)

    市場全体とほぼ無相関。分散投資の効果が高い。

  • 理論株価・上値余地 青天井 (モメンタム)

    PER基準では割高だが、需給が価格を押し上げている。

  • 強力な下値支持線 5,339円付近

    PER 10.4倍水準。ここまでの調整は絶好の買い場。

現在株価 (2/10)
7,818円
打診買いゾーン
7,000円割れ
本買いゾーン
6,300円前後

現在は期待先行でPER 17倍台と高値圏。「保有継続」が基本戦略。 新規参入は調整局面(7,000円割れ)を待つか、積立での時間分散が推奨される。

SWOT分析:ビジネスモデルの強みと課題
Strength (強み)
  • 顧客基盤:上場企業の約7割と取引。産業知見が深い。
  • 銀・信・証連携:グループ一体運営による提案力が高い。
  • 米州CIB:自前モデルでの投資銀行ビジネスが急成長。
Weakness (弱み)
  • コスト効率:国内リテール部門の固定費削減が道半ば。
  • ブランド:過去のシステム障害によるイメージ払拭が課題。
Opportunity (機会)
  • 金利復活:利ざや改善による本業収益の底上げ。
  • 資産所得倍増:楽天証券との連携によるNISA顧客獲得。
Threat (脅威)
  • 海外リスク:米国商業用不動産(CRE)市場の悪化。
  • 地政学:規制強化や為替変動によるコスト増。
競合比較:メガバンク内で最高の「期待値」

みずほFGはPER/PBRともに3行の中で最も高い評価を得ています。これは利益成長の伸びしろと、還元の加速に対する市場の期待の表れです。

銘柄 PER(予) PBR(実) ROE(実) 特徴
みずほFG (8411) 17.2倍 1.73倍 8.57% 還元加速、CIB成長、A+評価
三菱UFJ (8306) 16.3倍 1.61倍 9.29% 圧倒的規模、海外展開先行
三井住友 (8316) 15.7倍 1.50倍 8.02% 効率経営、個人・中小に強み
財務健全性:規制基準を余裕でクリア

銀行の健全性指標であるCET1比率は目標レンジ内で推移し、十分な資本余力を確保。これが積極的な自社株買いの原資となっています。

指標数値評価
CET1比率10.4%Aランク。資本運営の目安内(9.5-10.5%)。
連結総自己資本比率18.41%規制値(11.5%)を大幅に超過。
LCR (流動性)132.2%資金繰りの安全性は極めて高い。
結論:投資判断は「A+ (長期投資適格)」

みずほFGは、日本のデフレ脱却と金利正常化の最大の恩恵を受ける銘柄の一つです。 「累進配当」「自社株買い」のセットは、長期保有における強力なインセンティブです。 短期的には株価急騰による過熱感がありますが、押し目を狙って長期保有することで、インカムとキャピタルの両取りが期待できます。

評価カテゴリー別スコア
カテゴリー ランク 評価の根拠
株主還元 S 初の自社株買い3,000億円&累進配当明文化。パラダイムシフト。
収益性 A+ 金利上昇とCIB好調で純利益上方修正。ROE 10%目前。
成長性 A 「金利のある世界」への回帰が最大の追い風。
財務健全性 A バーゼル規制対応済み。健全性と効率性のバランス良し。

本レポートはクオンツ分析および提供情報を基に作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。データ基準日:2026年2月10日

結論として、みずほFGに対する投資判断は、長期投資適格を示す**「A+」**と評価します。

今回の決算と方針転換で明らかになったのは、経営陣が「PBR(株価純資産倍率)1倍超え」を定着させるために、本気で株主還元に向き合い始めたという事実です。「累進配当」の導入により、減配リスクを極限まで抑えながら、企業の利益成長の恩恵を配当として受け取れる仕組みが整いました。

ただし、短期的には期待が先行し、株価指標(PERなど)に割高感が出ていることも事実です。

今後の投資戦略のポイント

  • 保有中の方: 「ガチホ(長期保有)」が正解ルートです。累進配当と金利上昇の恩恵を最大限に享受しましょう。
  • これから買う方: 焦りは禁物です。株価上昇のスピードが速いため、一時的な調整局面(押し目)を待つか、新NISAを活用して時間を分散させながら少しずつ買い付ける手法が、リスク管理の観点から最も合理的です。

みずほFGは、もはや単なる高配当株ではなく、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙える「コア資産」としてのポテンシャルを秘めています。

キーワード補足

  • CET1比率(10.4%):損失吸収力の指標。目標範囲内で推移しており、安定増配を継続するための「資本の余裕」を証明しています 。
  • 不良債権比率(0.69%):資産の質の指標。歴史的な低水準を維持しており、信用コストの増大で配当が脅かされるリスクを抑制しています 。
  • LCR連結流動性カバレッジ比率(132.2%):資金繰りの指標。規制基準の100%を大幅に超過しており、市場混乱時でも還元を維持できる「生存力」を確保しています 。
  • 連結総自己資本比率(18.41%):銀行全体の資本の厚みを示す指標。劣後債なども含めた「総資本」で評価します。規制基準の11.5%を大幅に上回っており、CET1比率以上の広範なリスク耐性と、安定した経営基盤を裏付けています 。

※本記事は特定の銘柄や証券会社の利用を推奨するものではありません。投資の最終決定はご自身の判断でお願いいたします。

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