企業分析 PR

マルハニチロ(1333)は買いか?累進配当宣言とPBR1倍割れを分析

記事内に商品プロモーションを含む場合があります
moomoo証券【WEB】

「新NISAで狙う、本気の高配当株」をお探しの皆さんへ。

ついに「万年割安株」が本気を出したかもしれません。水産国内最大手のマルハニチロ(1333)です。

同社は2025年3月、新中期経営計画で「累進配当(減配しない配当)」を市場に力強く宣言しました。さらに2026年1月からの株式3分割、新社名「Umios(ウミオス)」への変更と、矢継ぎ早の変革(PBR1倍対策)を打ち出しています。

「宣言だけではないか?」――そんな疑念を払拭したのが、先日(2025年11月10日)発表された最新の第2四半期決算です。長年の課題であった水産資源セグメントが、前年同期の23億円の赤字から10億円の黒字へと劇的なV字回復を遂げ、新中計の成果が早くも数字に表れ始めました。

現在の$PBR$は0.76倍。ROE10%超の実力を持つ企業が、なぜこの株価に放置されているのか? 「累進配当」宣言は信頼できるのか?

本記事では、証券アナリストの視点でマルハニチロ(1333)の財務と新戦略を徹底解剖し、今、長期投資対象として「買い」なのかを結論付けます。

【累進配当】マルハニチロ(1333)は買いか?新中計「Umios」とPBR1倍割れを徹底分析

マルハニチロ株式会社 (1333)

2026年3月より「Umios株式会社」へ社名変更予定

市場:東証プライム 業種:水産業・農林業 時価総額:約1,795億円
アフィリエイトリンク
PR Amazon ふるさと納税

【会社概要】どんな会社?

水産物取扱高で世界トップクラスの総合食品企業。漁獲・養殖(川上)から加工(川中)、物流・販売(川下)まで垂直統合。 冷凍食品や缶詰、DHAなどファインケミカル事業も展開し、多角的な収益源を持つ。

  • 事業領域:「水産資源」「食材流通(海外)」「加工食品」「ファインケミカル」が中核。
  • 競争優位性:グローバルな調達網、垂直統合バリューチェーン、多角化された高収益事業(冷凍食品等)。
  • リスク要因:魚価・燃油費・飼料代といった「相場変動性」。気候変動(海水温上昇)による漁獲・養殖リスク。
  • 財務基盤:健全。自己資本比率32.5%、ネットD/Eレシオ0.99倍。潤沢なFCFが投資と還元を支える。

投資ハイライト:利回り3.13%、新中計で「累進配当」を宣言

  • 堅実な利回り: 予想配当110円、株価3,549円換算で 約3.13%
  • 最強の還元方針: 「累進配当」(減配せず維持or増配)を新中計で明確に宣言。
  • 公約の信頼性: 4期連続増配(2022/3期~2025/3期)。2026年3月期は減益予想でも「配当維持」とし、公約を即時実行。
  • 【最大の特徴】 PBR 0.76倍。ROE 10.65%の優良企業としては極度の割安水準。新中計で「PBR 1倍以上」をコミット。
  • 【株主優待】 あり。新社名「Umios」記念優待を新設(3年間限定)。100株以上でオリジナルギフトカード等。
予想配当利回り (26/03期 予想)

3.13%

「累進配当」を宣言

PER (26/03期予) / PBR (実績)

10.1

/

0.76

ROE 10.65%に対しPBR1倍割れ(割安)

ROE (自己資本利益率, 25/03期実績)

10.65%

資本効率は良好(日本平均以上)
自己資本比率 (26/03期 2Q)

32.5%

財務基盤は健全な水準

最重要指標①:年間配当金と配当利回りの推移

グラフは、株主還元の「金額」と「割合」を示しています。
配当金(棒グラフ・左軸)は、2022年3月期から4期連続で増配しています。新中計で「累進配当」を宣言しており、2026年3月期は減益予想でも配当「維持」の予想(110円)となっています。
配当利回り(折れ線・右軸)は、株価に対する配当の割合(%)です。株価上昇局面(2019年頃)では利回りが低下しましたが、その後の積極的な増配により、利回りも右肩上がりに改善していることが分かります。

最重要指標②:EPSと配当性向の推移

グラフは、企業の「稼ぐ力」と「還元姿勢」を示しています。
EPS(棒グラフ・左軸)は、2026年3月期は一時的な利益(政策保有株売却益)の剥落により減少する予想です。
配当性向(折れ線・右軸)は、EPSが減少する中でも、配当を維持するため31.7%へ上昇します。これは新中計の目標「30%以上」と一致しており、公約の信頼性を示しています。

最重要指標③:売上高と営業利益率・ROEの推移

グラフは、企業の「事業規模」と「収益性」を示しています。
売上高(棒グラフ・左軸)は、2023年3月期に1兆円の大台を突破。事業規模は拡大傾向にあります。
営業利益率(折れ線・右軸)は、2%〜3%台で推移しており、相場変動の影響を受けています。
ROE(折れ線・右軸)は、2021年3月期を底に回復傾向でしたが、2026年3月期は減益予想により一時的な低下が見込まれます。

財務健全性:「累進配当」の源泉

「累進配当」と年間400億円以上の大規模投資を支える、強力な財務基盤(キャッシュ創出力)を検証します。

指標時点 (25/3末 or 26/3 2Q)
自己資本比率32.5% (26/3 2Q)
有利子負債約2,998億円 (25/3末)
自己資本約2,265億円 (25/3末)
ネットD/Eレシオ0.99倍 (25/3末)

投資判断の核心 (フリーキャッシュフロー)

2025年3月期の実績フリーCF(試算)は約373億円。 これに対し、同期間の還元支出(配当総額)は約55.6億円
本業の稼ぎ(FCF)が、株主還元総額の約6.7倍あり、配当の支払い余力は全く問題ない。「タコ足配当」とは無縁であり、持続可能性は極めて高い。

リスク要因(相場変動性)

財務リスクは限定的だが、業績が市況(コモディティ相場)や気候に左右される点が最大のリスク。

  • 気候変動・地政学リスク: 海水温上昇(養殖)や漁獲量変動、特定国の禁輸措置が調達に直結。
  • コストプッシュインフレ: 燃油、飼料、物流費、包装材の高騰が利益を圧迫。
  • 為替変動リスク: グローバルに調達・販売を行うため、円安は調達コスト増の要因となる。
  • (変革点) 新戦略の実行: これらのリスクを軽減するため、高付加価値化(バリューサイクル)と現地化(グローカル戦略)で「相場に左右されない」体質へ変革中。

株価指標と競合比較

マルハニチロのPBR 0.76倍、ROE 10.65%は、ROEが10%を超える優良企業として「極めて割安」な水準にあります。
これは、過去の「相場依存」のビジネスモデルが市場から低く評価されてきたためです。競合他社と比較しても、その特徴(課題とポテンシャル)は明確です。
同社の最大の魅力は「PBR 1倍割れ」という割安性そのものより、「累進配当」を宣言し、「Umios」として高収益モデルへ変革する**「伸びしろ(ポテンシャル)」**にあります。

指標 1333 マルハニチロ 1332 ニッスイ 1301 極洋 2938 オカムラ食品
市場東証プライム東証プライム東証プライム東証スタンダード
時価総額(億円)~1,7953,485563606
売上高順位1位2位3位
配当利回り(予)3.13%2.51%3.22%0.66%
PER(予)10.1倍13.7倍6.7倍23.3倍
PBR(実)0.76倍1.23倍0.79倍3.74倍
ROE(実)10.65%9.65%10.74%13.38%
自己資本比率33.7%43.6%36.5%38.9%

※指標は2025年11月10日時点または直近決算に基づく(売上高順位はレポート参照)。

成長戦略:「Umios」への変革 (新中計)

2026年3月より「Umios株式会社」へ社名変更。新中計では「PBR 1倍以上」「ROIC 5%」を明確な経営目標に掲げる。

  • バリューサイクル (弱点克服): 「獲って売る」相場依存から、「消費者を起点」とした高付加価値なマーケットイン型へ転換。
  • グローカル戦略 (強み最大化): 「輸出」から「海外で売る」へ。欧州・北米でのM&Aや現地生産(カニカマ等)が成功。
  • 最重要方針(株主還元):
    • 「累進配当」(減配なし)
    • 「配当性向 30%以上」
    • 株式分割(1:3)記念優待で投資家層を拡大。

結論:投資判断は「投資適格」

マルハニチロは、長期的なインカム(配当)とキャピタルゲイン(株価上昇)の両面で「投資適格」と判断します。

最大の魅力は「累進配当」「配当性向30%以上」という明確なコミットメントです。

これはFCF 373億円(配当総額 55.6億円)という鉄壁の財務と、直近の「水産資源セグメントのV字回復」という戦略の実行力に裏付けられています。

現在のPBR 0.76倍は、この「Umios」への変革を全く織り込んでいません。

「累進配当」で3.13%の利回りを確保しつつ、経営目標である「PBR 1倍」(株価4,600円水準)へのキャピタルゲインを狙う、絶好のエントリーポイントと評価します。

主な投資用語の解説

PER (株価収益率): 株価が1株当たり純利益の何倍かを示す指標。低いほど割安とされる。

PBR (株価純資産倍率): 株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標。1倍が解算価値とされ、低いほど割安とされる。

ROE (自己資本利益率): 企業が自己資本(株主資本)を使ってどれだけ効率的に利益を上げたかを示す指標。高いほど収益性が良い。

累進配当: 企業が配当を減らさず、「維持」または「増配」することを原則とする配当政策。

配当性向: 企業が純利益のうち、どれだけを配当金として株主に支払ったかを示す割合。(マルハニチロは30%以上を目標)

自己資本比率: 総資産に占める自己資本の割合。高いほど財務の安全性が高い。

ネットD/Eレシオ (純有利子負債自己資本比率): 実質有利子負債が自己資本の何倍かを示す指標。低いほど(マイナス含む)財務の安全性が高い。

このコンテンツは、情報の提供を目的としており、売買の推奨等を目的としたものではありません。いかなる内容も将来の運用成果を保証するものではなく、最終的な投資決定はご自身の判断・責任でお願い致します。

マルハニチロ(1333)は、過去の「市況に左右される不安定な水産会社」というイメージから脱却し、「安定収益を生むグローバル食品企業 “Umios”」へと変貌を遂げる、まさにその「第三の創業」の入り口に立っています。

「累進配当」と「配当性向30%以上」という明確な株主還元コミットメントは、この変革への経営陣の強い自信の表れです。

そして、このコミットメントは単なるスローガンではありません。

  1. 財務的裏付け(安全性):本業で稼ぐフリーキャッシュフロー(373億円)が、年間の配当総額(約56億円)を遥かに上回っており、配当の安全性は鉄壁です。
  2. 戦略的裏付け(実行力):収益性の「最大の弱点」であった水産資源セグメントが、先日発表された最新決算でV字回復(前年同期比 33億円の増益)を遂げ、新戦略が早くも結果を出していることが証明されました。

現在のPBR0.76倍は、この変革のポテンシャルを全く織り込んでいません。ROE10%超の実力と、PBR1倍以上を目指すという経営の明確な意志を鑑みれば、株価の再評価(リ・レーティング)は必然と考えます。

結論として、マルハニチロ(1333)は、新NISAの成長投資枠も活用し、長期ポートフォリオの中核として組み入れるべき**「投資適格」**銘柄であると、私は強く判断します。

3.13%の配当利回りを確保しつつ、累進配当による将来の増配を享受し、さらにPBR1倍(株価 約4,600円水準)へのキャピタルゲインを狙う。今こそ、その変革の第一歩にエントリーする好機ではないでしょうか。

このような魅力的な高配当株への投資を始めるなら、証券会社選びも重要なポイントです。
これから高配当株投資を始める方には、楽天証券が特におすすめです

【楽天証券で高配当株投資を始めるメリット】

  • 楽天ポイントが使える、貯まる: 普段の買い物で貯めたポイントで株が買えるので、現金負担を減らして気軽に始められます。
  • 手数料が安い: 手数料コースによっては国内株の取引手数料が無料になるなど、コストを抑えて運用できます。
  • NISA口座に対応: 配当金が非課税になるNISA口座にももちろん対応しており、効率的な資産形成が可能です。
  • 情報収集がしやすい: 日経新聞の記事が無料で読めたり、豊富な分析ツールが使えたりと、銘柄選びに役立つ情報が満載です。

魅力的な企業と、お得で使いやすい証券会社(楽天証券)を組み合わせることで、あなたの高配当株投資はより力強く、そして楽しくなるはずです。

今回の分析が、あなたの銘柄選び、そして証券会社選びの参考になれば幸いです。

※本記事は特定の銘柄や証券会社の利用を推奨するものではありません。投資の最終決定はご自身の判断でお願いいたします。

楽天証券/楽天カード2
【PR】

【NISA口座数No.1】将来のお金の不安は、楽天で賢く解決!

投資の第一歩は、最もおトクで簡単な方法で始めましょう。
特に「楽天カード」を組み合わせることで、あなたの資産形成は劇的に加速します!

楽天で始める「最強の資産づくり」3つのポイント

  • 現金0円でもOK! 楽天ポイントでお試し投資できる!
  • 積立でポイントが貯まる! 楽天カード決済でNISAがもっとおトクに。
  • 入金も全自動! 楽天銀行との連携で、完全ほったらかし投資が実現。

おトクに始めるためのカンタン2ステップ

STEP 1:まずはこちらから口座開設!

楽天証券と楽天銀行の口座をまとめて開設しましょう。



STEP 2:次に必須カードを申し込む!

年会費永年無料! NISA積立でポイントを貯めるための必須カードです。


 

公式サイトで最短5分で申し込み完了!