2026年版「日本版ダウの犬」最強10選!新NISAで狙う利回り3%超の安定配当株
2025年後半の決算発表シーズンを経て、日本を代表する超大型株の「稼ぐ力」と「還元力」が改めて浮き彫りになりました。特に三井住友フィナンシャルグループや三菱商事といった銘柄は、金利上昇や資源価格の変動といった環境変化を力強く利益に変え、さらなる増配や自社株買いを発表するなど、株主還元への姿勢を一段と強めています。
一方で、投資家としては「高配当=リスク」という懸念も拭えません。そこで注目したいのが、米国で伝統的に使われてきた投資手法を日本市場に最適化した「日本版ダウの犬」戦略です。本記事では、TOPIX Core 30という日本最強の30銘柄の中から、最新決算の内容を踏まえて「財務が健全」かつ「配当利回りが3%を超えている」精鋭10銘柄を厳選しました。2026年、新NISAの成長投資枠をどう埋めるべきか悩んでいる方は必見です。
ダウの犬戦略(Dogs of the Dow)とは?
「ダウの犬」戦略とは、1991年にマイケル・B・オヒギンズ氏が提唱した、極めてシンプルかつ合理的な投資手法です。もともとは米国を代表する株価指数「ニューヨークダウ(ダウ工業株30種平均)」を対象とした戦略ですが、その有効性から日本株市場(特にTOPIX Core 30)でも広く応用されています。
1. 戦略の基本ルール
この手法は「機械的」に銘柄を選別するのが特徴で、個人の感情や複雑なチャート分析を必要としません。
- 対象を決める: 指数を構成する優良株(米国ならNYダウ、日本ならTOPIX Core 30)をリストアップします。
- 並び替える: その中で「予想配当利回り」が高い順に並べます。
- 選別する: 利回り上位10銘柄を選びます。
- 投資・保有: その10銘柄に等金額で投資し、1年間保有します。
- 入れ替え: 1年後、再び同じ手順で上位10銘柄を選び直し、ポートフォリオをリバランスします。
2. なぜ「犬(Dogs)」と呼ばれるのか?
英語で “Dog” には「負け犬」「不人気なもの」という意味があります。
ダウの犬戦略で選ばれる銘柄は、配当利回りが高くなっています。
「配当金」が変わらないと仮定すると、株価が下落した銘柄ほど利回りが上昇します。
つまり、「ダウの犬」とは、指数構成銘柄という超一流企業でありながら、
何らかの理由で一時的に株価が低迷し、市場から「不人気(犬)」の扱いを受けている銘柄を指します。
3. この戦略が機能するメカニズム
「ダウの犬」は、単なる高配当狙いではなく、**「逆張り」と「平均回帰」**の理論に基づいています。
① 超大型株の「底力」
対象となるのはNYダウやTOPIX Core 30といった、倒産リスクが極めて低く、世界的な競争力を持つ超一流企業です。こうした企業は、一時的に業績が悪化して株価が下がっても、いずれ回復する可能性が高いと考えられます。
② 割安局面での仕込み
株価が下がって利回りが上がっている状態は、言い換えれば「バリュエーション(割安度)が極端に高まっている」状態です。不当に売られすぎた銘柄を拾い、株価が適正水準に戻る(平均回帰)過程で、配当金だけでなく「値上がり益」も狙います。
③ インカムゲインによる下支え
株価が低迷している間も、高い配当金を受け取ることができるため、精神的に安定して長期保有を続けることができます。
4. 日本版「ダウの犬」の有効性
日本においても、時価総額と流動性が極めて高い30銘柄で構成される「TOPIX Core 30」を母集団とすることで、同様の効果が期待できます。
- 銘柄例: トヨタ、ソニー、三菱商事、三井住友FG、NTTなど。
- 新NISAとの相性: 非課税期間が無期限化された新NISA(成長投資枠)では、高配当株を長期保有して再投資する戦略と非常に親和性が高いです。
5. 注意点とリスク
強力な戦略ですが、以下の点には注意が必要です。
- 配当トラップ: 業績が悪化しすぎて、将来「減配(配当を減らす)」されるリスク。利回りだけを見て、財務の健全性を無視すると危険です。
- セクターの偏り: 上位10銘柄を選ぶと、特定の業種(例:銀行ばかり、商社ばかり)に偏ることがあります。
- 市場全体の下落: どんなに優良株でも、バブル崩壊のような市場全体の暴落には耐えられません。
TOPIX Core 30 銘柄
では実際にTOPIXCore30がどういった銘柄か見てみましょう。
| コード | 銘柄名 | 業種 | 配当利回り | 時価総額(兆) | PBR | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 7267 | 本田技研工業 | 輸送用機器 | 4.54% | 9.2 | 0.62 | 9.8% | 45.2% |
| 4502 | 武田薬品工業 | 医薬品 | 4.11% | 7.1 | 1.12 | 4.2% | 32.8% |
| 2914 | 日本たばこ産業 | 食料品 | 4.06% | 8.5 | 1.85 | 13.5% | 52.4% |
| 4503 | アステラス製薬 | 医薬品 | 3.72% | 3.2 | 1.65 | 9.5% | 65.2% |
| 8766 | 東京海上HD | 保険業 | 3.64% | 12.5 | 2.15 | 14.2% | 13.5% |
| 7751 | キヤノン | 電気機器 | 3.35% | 5.2 | 1.32 | 10.5% | 64.8% |
| 9432 | 日本電信電話 | 情報・通信 | 3.34% | 15.2 | 1.42 | 12.5% | 33.5% |
| 5108 | ブリヂストン | ゴム製品 | 3.19% | 4.5 | 1.48 | 12.1% | 61.2% |
| 8058 | 三菱商事 | 卸売業 | 3.12% | 14.8 | 1.38 | 13.8% | 36.5% |
| 8316 | 三井住友FG | 銀行業 | 3.08% | 15.5 | 0.85 | 8.5% | 5.8% |
| 8306 | 三菱UFJ FG | 銀行業 | 2.98% | 22.5 | 0.98 | 9.2% | 5.2% |
| 9433 | KDDI | 情報・通信 | 2.95% | 11.2 | 1.85 | 14.1% | 42.1% |
| 7203 | トヨタ自動車 | 輸送用機器 | 2.85% | 48.2 | 1.15 | 11.8% | 42.1% |
| 8725 | MS&AD | 保険業 | 2.85% | 5.8 | 1.25 | 10.5% | 15.2% |
| 8031 | 三井物産 | 卸売業 | 2.82% | 10.5 | 1.35 | 14.2% | 39.1% |
| 7974 | 任天堂 | その他製品 | 2.25% | 9.8 | 3.50 | 16.1% | 78.5% |
| 8001 | 伊藤忠商事 | 卸売業 | 2.15% | 12.1 | 2.10 | 17.5% | 36.2% |
| 4063 | 信越化学工業 | 化学 | 1.85% | 13.1 | 2.85 | 16.2% | 84.5% |
| 6981 | 村田製作所 | 電気機器 | 1.85% | 6.2 | 2.60 | 11.8% | 82.1% |
| 8035 | 東京エレクトロン | 電気機器 | 1.82% | 12.5 | 5.80 | 24.5% | 75.2% |
| 9022 | JR東海 | 陸運業 | 1.82% | 6.8 | 0.95 | 8.2% | 41.2% |
| 6501 | 日立製作所 | 電気機器 | 1.72% | 14.5 | 2.60 | 14.5% | 38.5% |
| 6367 | ダイキン工業 | 機械 | 1.32% | 6.5 | 3.20 | 13.5% | 55.2% |
| 4519 | 中外製薬 | 医薬品 | 1.25% | 10.2 | 7.20 | 22.1% | 82.5% |
| 4568 | 第一三共 | 医薬品 | 1.12% | 11.5 | 6.80 | 15.5% | 62.1% |
| 6758 | ソニーG | 電気機器 | 0.85% | 18.2 | 2.20 | 13.2% | 22.5% |
| 9983 | ファーストリテ | 小売業 | 0.75% | 15.5 | 8.20 | 24.1% | 55.2% |
| 6098 | リクルートHD | サービス業 | 0.62% | 16.5 | 7.20 | 20.5% | 58.2% |
| 9984 | ソフトバンクG | 情報・通信 | 0.48% | 14.2 | 1.10 | 5.5% | 28.2% |
| 6861 | キーエンス | 電気機器 | 0.45% | 17.5 | 6.20 | 15.2% | 95.1% |
次に配当利回りが大きい順に並べた上位10銘柄でシュミレーションしてみます。
「日本版ダウの犬」30万円投資シミュレーション(2026年版)
合計予算30万円を10銘柄に均等配分し、楽天証券の「かぶミニ(単元未満株取引)」を利用して購入する場合のシミュレーションです。
2026 日本版ダウの犬 精密投資プラン
300,000 JPY Strategy / Direct Rakuten Link
Total Investment
¥299,951
REMAINING: ¥49
Weighted Avg Yield
3.61%
TOPIX Core 30の高配当上位から
財務健全な10社を均等配分。
Expected Dividend
¥10,831
新NISAの非課税枠を活用し、
資産の最大成長を目指す設計。
ポートフォリオの業種別構成比率(金額ベース)
投資ウェイトの分析(%)
各セクターへの投下資本バランスを統一された配色で可視化。
医薬品セクターの安定性
武田薬品工業とアステラス製薬の2銘柄を含むため、金額比率は約20%となります。これは景気変動に左右されにくいインカムの盾となります。
分散によるリスク抑制
医薬品以外の8業種(銀行、商社、通信等)は各約10%の均等配分。一業界の規制やショックに動じない強固な分散バランスです。
30万円・精密購入実行プラン(銘柄別詳細)
※証券コードをクリックすると楽天証券の銘柄詳細ページ(別タブ)が開きます。
| 証券コード | 銘柄名 | セクター | 参考株価 | 購入株数 | 投資金額 | 構成比 | 年間配当(予) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Portfolio Total Matrix | – | ¥299,951 | 100.0% | ¥10,831 | |||
Equalization & Dynamic Links
予算30万円を10銘柄に均等配分するため、1銘柄約3万円を目標に調整。端数調整用として、単価の低いNTT(9432)を199株購入することで予算消化率99.98%を実現しました。 証券コードのリンクは、楽天証券の「マーケット情報」詳細画面に直接接続されるよう更新されています。
※株価は2025年12月29日時点の終値を基準に算出しています。
【投資のポイント】
- かぶミニを活用: 楽天証券なら1株単位で購入できるため、少額から綺麗な均等分散が可能です。
- 新NISA枠内: 年間投資枠240万円に余裕で収まり、配当金は非課税となります。
今回ご紹介した「日本版ダウの犬」10銘柄は、単に利回りが高いだけでなく、日本経済の屋台骨を支える超大型株としての安定感を兼ね備えています。直近の決算では、武田薬品工業やアステラス製薬といったディフェンシブな製薬セクターが底堅い推移を見せる一方、ホンダやブリヂストンなどの製造業も効率化による利益確保に努めており、累進配当を維持するだけの十分な余力があることが確認できました。
新NISA制度は、長期保有による非課税メリットを最大化するためのものです。一時的な株価の波に一喜一憂するのではなく、これら10銘柄のような「配当を出し続ける力」のある企業をポートフォリオの核に据えることで、将来の安定したキャッシュフローを構築できます。2026年のスタートダッシュに向けて、最新のデータに基づいた銘柄選びを今日から始めていきましょう。
【楽天証券で高配当株投資を始めるメリット】
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・手数料が安い: 手数料コースによっては国内株の取引手数料が無料になるなど、コストを抑えて運用できます。
・NISA口座に対応: 配当金が非課税になるNISA口座にももちろん対応しており、効率的な資産形成が可能です。
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魅力的な企業と、お得で使いやすい証券会社(楽天証券)を組み合わせることで、あなたの高配当株投資はより力強く、そして楽しくなるはずです。
今回の分析が、あなたの銘柄選び、そして証券会社選びの参考になれば幸いです。
※本記事は特定の銘柄や証券会社の利用を推奨するものではありません。投資の最終決定はご自身の判断でお願いいたします。
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