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今回は、地味ながらもキラリと光る高配当株、アサンテ(6073) をピックアップします。

シロアリ防除の国内トップ企業である同社ですが、直近の2025年9月中間決算では、繁忙期(4-6月)の天候不順などが響き、少し元気のない数字となりました。これを嫌気してか、株価は1,500円台での軟調な推移が続いています。

しかし、長期投資家にとって、この株価調整はむしろ**「絶好の仕込み時」かもしれません。 株価下落により、予想配当利回りは約4.0%**という魅力的な水準に達しています。10年以上「減配なし」を続ける株主還元姿勢と、自己資本比率68%超えの鉄壁財務を持つこの銘柄は、まさに新NISAの成長投資枠でじっくり保有するのにうってつけです。

今回は、直近決算の振り返りと、なぜ今が「買い」なのか、その理由を徹底解説していきます。

【A-評価】アサンテ(6073)は買いか?「JA提携」と「鉄壁の財務」のシロアリ防除トップ

アサンテ (6073)

「JAの信用」と「高配当」で資産を守る堅実ディフェンシブ銘柄

市場:東証プライム 業種:サービス業 時価総額:約196億円 小型株

【会社概要】どんな会社?

国内シロアリ防除のリーディングカンパニー。最大の特徴は「JA(農協)との提携」という極めて強固な参入障壁(エコノミック・モート)を有している点。 過去に悪徳業者が横行した業界において、「JAの指定業者」という圧倒的な信用力を武器に、木造家屋のメンテナンス需要を取り込んでいる。

  • 事業構成:シロアリ防除(約47%)、湿気対策、地震対策など住宅メンテナンス全般。
  • 財務基盤:自己資本比率68.4%。ネットD/Eレシオ -48.1%の実質無借金経営で、倒産リスクは極めて低い。
  • 還元姿勢:10年以上減配なし。配当性向が高くても豊富な手元資金で高配当を維持する方針。
  • 競争力:東日本を中心に広域のJAと提携。他社が模倣不可能なチャネルを持つ。

投資ハイライト: 【総合評価 A-】 長期・インカム重視

  • 投資判断: Rank A- (Income / Defensive)
    成長性は低いが、債券代わりの「定期収入源」としてポートフォリオの守りを固める銘柄。
  • 利回り魅力: 予想配当利回り 約4.0%。株主優待(ギフトカード)を含めると総還元利回りはさらに向上。
  • 鉄壁の守り: 豊富な現預金を持ち、一時的な業績悪化時でも配当を維持する体力がある(実質累進配当)。
  • 【結論】 「退屈だが信頼できる現金製造機」。株価1,500円割れの水準は絶好のエントリー機会。
予想配当利回り

4.0%

配当 62円 (維持継続中)

PER (26/3期予) / PBR (実績)

21.4

/

1.52

安定性へのプレミアム評価

ROE (自己資本利益率)

6.4%

内部留保厚くやや低水準
自己資本比率 (25/9末)

68.4%

実質無借金の超健全財務

最重要指標①:配当トレンド(実質累進配当)

配当金と配当利回りの推移 (10年)

アサンテは10年以上減配なしの実績を持ちます。2022年以降は62円で横ばいですが、業績が苦しい時期でも配当を維持する姿勢は、株主還元への強いコミットメントの表れです。
利回りは4%前後で推移しており、インカムゲイン狙いの投資家にとって安定的な収益源となります。
※赤点線は過去10年の平均配当利回り(約4.6%)です。現在は平均よりやや利回りが低下(株価上昇)しています。

配当性向の推移

近年、配当性向は90%〜100%超と高止まりしています。これは「危険信号」とも取れますが、同社の場合は豊富な手元資金(内部留保)を取り崩して配当を維持しているため、財務的な懸念は限定的です。今後はEPSの回復による性向の適正化(70%台へ)が期待されます。

最重要指標②:EPS(1株利益)とROEの推移

EPS(棒グラフ)はコロナ禍や人的投資の影響でボラティリティが高い状態が続いていますが、26/3期は回復を見込んでいます。
ROE(折れ線)は6%台と日本企業の目標(8%)を下回っています。これは分母(自己資本)が厚すぎることが一因ですが、資本効率の改善は今後の課題です。

最重要指標③:売上高と営業利益率の推移

売上高(棒グラフ)は年率1〜2%程度の微増傾向。「成熟産業」であることを示しています。
営業利益率(折れ線)は人件費増や広告宣伝費の増加により、かつての15%台から9〜10%前後へ低下しています。ここが下げ止まり、反転できるかが今後の注目点です。

最重要指標④:株価チャートと買い時判断

株価は1,500円〜1,800円のボックス圏での推移が続いています。明確な「成長ストーリー」がないため上値は重いですが、高配当が下値を支えています。
(※チャートは楽天証券より引用)

アサンテ (6073) 10年月足チャート

株価パフォーマンス

  • 1年リターン -5.7%

    ※市場平均に対し劣後(配当込みで約-1.7%)

  • 季節性(アノマリー) 秋〜冬が買い時

    ※閑散期(10-2月)に株価が調整しやすい

配当利回りから見る買い時

利回り 3.5% (上値抵抗)
1,771円
現在値 (利回り 約4.0%)
約1,560円
買い好機 (利回り 4.2%〜) 強力な支持線
1,476円以下

【結論】現在は「打診買い」水準

利回り4%の水準は十分に魅力的です。1,500円を割れる場面があれば、迷わず買い増しを行いたい水準です。

財務健全性:盤石の「キャッシュリッチ」企業

現預金が借入金を大きく上回る実質無借金経営。この財務の厚みが、不況時でも配当を維持できる源泉となっています。

指標数値 (2025/9中間期)
自己資本比率68.4%
流動比率200%超
ネットD/Eレシオ-48.1% (実質無借金)
現金同等物極めて潤沢

SWOT分析:強みとリスク

S 強み (Strengths)

  • JA提携:他社が模倣できない圧倒的な信用力と顧客基盤。
  • 財務体質:不況時でも事業と配当を維持できるキャッシュ。
  • 技術力:シロアリ探知犬の導入や高品質な施工体制。

W 弱み (Weaknesses)

  • 労働集約型:人手不足が成長のボトルネックになりやすい。
  • 季節変動:4-6月に利益が集中し、天候リスクを受けやすい。
  • 高コスト体質:人件費・広告費の負担が重い。

O 機会 (Opportunities)

  • 住宅長寿命化:国の政策によりメンテナンス需要は底堅い。
  • 新規エリア:西日本など未開拓エリアへの進出余地。
  • 外来種対策:トコジラミや外来シロアリ被害の拡大。

T 脅威 (Threats)

  • 人口減少:地方部の過疎化によるJA組合員の減少。
  • 気候変動:猛暑による屋根裏作業の中止など稼働率低下。

競合他社比較 (バリュエーション)

社名 PER(倍) PBR(倍) ROE(%) 利回り 特徴
アサンテ (6073) 21.4 1.52 6.4 4.0% JA提携 / 高配当・高財務
サニックス (4651) 6.3 1.17 22.0* 0.85% 太陽光など多角化 / 業績変動大
ダスキン (4665) 25.0 1.0 4.0 2.5% 総合力高いが配当妙味は劣る

分析:アサンテはPERこそやや高めですが、これは安定性と高配当へのプレミアム評価です。利回りの高さと財務の安定感で、インカム狙いの投資先として最も優れています。

結論:投資判断は「A- (安定配当)」

アサンテは、派手な成長ストーリーこそありませんが、「JAという最強の参入障壁」と「分厚い現金」を持つ、長期投資家にとっての「守りの要」です。 キャピタルゲインは期待しにくいものの、債券のように定期的な配当と優待を受け取り続けるには最適な銘柄と言えます。

※投資家へのメッセージ

「夜ぐっすり眠れるポートフォリオ」を作りたいなら、アサンテは有力な候補です。 特に秋から冬にかけての閑散期は株価が調整しやすく、エントリーの好機です。1,500円以下で拾い、あとは忘れて配当とギフトカードを楽しみに待ちましょう。

主な投資用語の解説
EPS (1株当たり純利益)

企業の稼ぐ力を1株あたりで示したもの。配当の原資となり、株価上昇のドライバーとなる最重要指標。

ROE (自己資本利益率)

株主から預かったお金をどれだけ効率よく増やせているかを示す指標。一般に8%以上が優良とされる。

PER (株価収益率)

株価が「利益」の何倍かを示す。低いほど割安。アサンテは約21倍と平均より高めだが、これは安定性への評価。

PBR (株価純資産倍率)

株価が「解散価値(純資産)」の何倍かを示す。1倍に近いほど割安。1.5倍のアサンテはブランド価値が乗っている状態。

エコノミック・モート

経済的な「堀」。競合他社が容易に真似できない強みのこと。アサンテの場合は「JAとの提携」がこれに当たる。

実質累進配当

公式宣言はないが、実績として減配せず、維持または増配を続けていること。

ネットD/Eレシオ (マイナス)

借金よりも手元の現金の方が多い「実質無借金」の状態。金利上昇に強い。

配当性向

利益のうち配当に回す割合。アサンテは高いが、DOE(株主資本配当率)を重視しているため許容範囲。

このコンテンツは、情報の提供を目的としており、売買の推奨等を目的としたものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
※データは2025年12月14日発行のレポートに基づいています。

アサンテは、爆発的な成長力こそありませんが、**「JA(農協)との提携」という最強の参入障壁と、不況でもビクともしない「キャッシュリッチな財務」**を持つ、極めて守りの堅い銘柄です。

直近決算での減益はあくまで天候要因などの一時的なものであり、ビジネスモデル自体が毀損したわけではありません。むしろ、悪材料で株価が下がり、利回りが4%台に乗っている今の局面こそ、長期投資家にとっては**「冬の種まき」**のチャンスと言えるでしょう。

  • 10年以上減配なしの実績
  • 実質無借金の安心感
  • 株主優待(ギフトカード)の楽しみ

これらを享受しながら、株価の回復を気長に待てる方にとって、アサンテはポートフォリオの守備力を高める頼もしい存在になるはずです。 新NISAの枠で、ぜひ検討リストに加えてみてはいかがでしょうか。

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