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【2025年7月18日週】株価指数は横ばいでも中身は嵐?今こそ狙いたい「本当に強い高配当株」の見つけ方

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「最近、日経平均株価はあまり動かないけど、なんだか落ち着かない…」 そう感じている投資家の方も多いのではないでしょうか?

2025年7月第3週(7月14日~18日)の日本株市場は、まさにそんな一週間でした。市場全体の動きを示す主要な株価指数の動きは以下の通り、小幅な値動きに留まりました。

国内主要株価指数サマリー

国内主要株価指数サマリー

主要株価指数 週末終値 週間騰落率
日経平均株価 (Nikkei 225) 39,819.11円 約 -0.5%
TOPIX (東証株価指数) 2,834.48ポイント 約 +0.69%

一見すると、とても静かな相場に見えますよね 。

しかし、その水面下では、実は大きな変化の波が起こっていました。今週の相場をひと言で表すなら、「銘柄選別相場」。つまり、市場全体が上がるのではなく、個別の企業ごとに株価が大きく動く、まさに投資家の腕の見せ所となる展開だったのです。

この記事では、そんな波乱含みの夏相場を「需給と材料」という視点から分かりやすく紐解き、高配当株投資のヒントを探っていきます。

今週のマーケットの雰囲気:静かな指数の裏で起きていたこと

今週の株式市場は、アメリカの金融政策への警戒感と、国内企業の個別の好材料が綱引きをするような展開でした。

  • 警戒要因: アメリカの中央銀行にあたるFRBが、インフレを抑えるために金融引き締めを続けるのではないか、という懸念が相場の重しになりました。
  • 好材料: 一方で、株主への還元を強化したり、将来性のある事業再編を発表したりした企業の株には、力強い買いが集まりました。

結果として、週を通じて値下がりした銘柄の数が値上がりした銘柄の数を上回る日が多く、市場全体の地合いは少し弱めでした 。これは、一部の元気な銘柄が指数を支える一方で、多くの銘柄は売られていた、ということを意味します。  

このような状況で高配当株投資家が心に留めておきたいポイントは2つあります。

  1. 「銘柄選別」の重要性: 指数の動きだけを見ていると、大切な流れを見逃してしまいます。今は、市場全体の雰囲気よりも、一社一社の業績や将来性、株価が動くきっかけとなるカタリスト(良いニュースなどの材料)をじっくり見極めることが、これまで以上に重要になっています。
  2. 「円安」の二面性: 1ドル=160円台という円安は、かつてのように日本株全体にとっての追い風とは言えなくなっています 。輸出企業にはプラスですが、原材料やエネルギーを輸入に頼る企業にとってはコスト増となり、逆風になります。「円安だから日本株は買い」という単純な考え方ではなく、その企業が円安の恩恵を受ける側なのか、コスト増に苦しむ側なのかを見極める視点が大切です。  

セクター(業種)ごとの明暗:どこが強くて、どこが弱かった?

今週の業種別の動きを見ると、市場の二極化がはっきりと見て取れます。

📈 上昇が目立った業種

  • 海運業: なんといっても高い配当利回りが魅力!コンテナ船の運賃も好調で、安定した収益を求める投資家の資金が集まりました。日本郵船や商船三井などは6%前後の高い利回りで、引き続き注目の的です 。  
  • 医薬品: 武田薬品工業が開発中の新薬で良いニュースを発表したことが、セクター全体を活気づけました 。景気の波に左右されにくい、独自の材料を持つ企業の強さが光りました。  
  • 情報・通信業: KDDIに代表される大手通信キャリアは、景気が不透明なときの「守りの一手」として選ばれやすいディフェンシブ銘柄の代表格。安定した収益力に加え、AI分野への進出といった成長戦略も評価されています 。  

📉 下落が目立った業種

  • 鉄鋼: 中国経済の減速懸念や、国内最大手である日本製鉄の業績見通しが慎重だったことが響きました 。景気の波に業績が左右されやすい   シクリカル(景気循環)銘柄の代表として、世界経済の不透明感を直接的に反映する形となりました。
  • 銀行業: 長期的な収益改善への期待は根強いものの、一旦利益を確定する売りに押されました。ただ、後述するあおぞら銀行のように、独自の材料で大きく上昇する銘柄もあり、個別に見る必要がありそうです 。  
  • 不動産業: 将来的な金利上昇への警戒感が根強く、株価の重しとなっています。

【ディープダイブ】注目の高配当株を徹底分析!

それでは、ここからは個別の銘柄に焦点を当てて、その値動きの背景を深掘りしていきましょう!

大型株編:安定感と成長性を兼ね備えた優等生たち

時価総額1兆円以上の大型株は、安心感がある一方で値動きが鈍いイメージがあるかもしれません。しかし、今週は独自の強みを持つ企業がしっかりと評価されました。

  • 日本製鉄 (5401) 世界的な鉄鋼市況の悪化懸念から株価は少し軟調で、来期の配当が減る見通しとなったことも短期的な売りを呼びました 。しかし、同社はUSスチール買収計画を進めるなど、米国市場へ軸足を移す大きな戦略転換の真っ最中 。この構造改革が成功すれば、長期的な企業価値の向上が期待されます。減配見通しとはいえ、現在の配当利回りは約4.3%と依然として高く、株価の下支え要因となっています 。  
  • 武田薬品工業 (4502) 過眠症の新薬開発で非常に良い結果が出たと発表し、株価は力強く上昇しました 。直近の決算が減益だったことへの懸念を吹き飛ばすほどのインパクトでした 。約4.6%という高い配当利回りに加え、新薬開発という成長ストーリーが投資家の心を掴んだ形です 。  
  • KDDI(9433) 派手さはないものの、不安定な相場の中で「守りの強さ」を発揮し、着実に株価を上げました。23期連続での増配を目指す方針は、配当好きの投資家にとって非常に心強いですよね 。安定した収益力と成長への投資を両立する、まさに高配当ポートフォリオの中核を担える銘柄です。  
  • INPEX (1605) 株価は原油価格に連動しやすいですが、積極的な株主還元策が株価を支えています。最近、自社株買いを完了し、約4.4%という魅力的な配当利回りを提供しています 。エネルギー価格の恩恵を受けつつ、しっかり配当も得たい投資家にとって、引き続き注目の選択肢です。
  • 三菱HCキャピタル (8593) 「成長と還元の両立」を絵に描いたような優良企業。3期連続で過去最高益を更新し、今期も大幅な増益を見込んでいます 。それに合わせて26期連続となる増配も発表しており、投資家からの強い信頼を集めています 。まさに高配当株投資の王道を行く銘柄と言えるでしょう。

中小型株編:ダイヤの原石はここに眠る?

中小型株には、大型株にはない高い利回りや成長の可能性を秘めた銘柄が隠されています。少しリスクは高まりますが、その分リターンも期待できる面白いセグメントです。

  • あおぞら銀行 (8304) 今週、銀行セクターの中でひときわ輝いた「復活銘柄」。懸念材料だった米国不動産ローンの問題を片付け、V字回復を達成しました 。これを受けて増配も発表し、市場の信頼感を一気に取り戻しました 。最悪期を脱したとの見方が広がり、今後の展開が楽しみな一社です。  
  • 青山商事 (8219) コロナ禍後のオフィス回帰の流れに乗り、主力のスーツ販売が絶好調 。業績回復を背景に大幅な増配に踏み切り、配当利回りはなんと6%超えに !財務の健全性も高まっており、まさに「復活の高配当株」として注目です。  
  • 西川ゴム工業 (5161) 自動車のゴム部品などを手掛ける堅実な企業。好調な業績を背景に大幅な増配を発表し、株価は大きく上昇しました 。財務基盤も非常に安定しており、配当利回りは約6.8%に達します 。「高い利回り」「増配実績」「財務の健全性」の三拍子が揃った、小型株に埋もれた「隠れた優良株」の好例です。  

【特別編】アクティビストの嵐とダイドーリミテッドの教訓

今週、市場で最もドラマチックな動きを見せたのが、アパレルメーカーの**ダイドーリミテッド (3205)** でした。この一件は、高配当株投資の「光と影」を学ぶ上で、非常に重要なケーススタディとなります。

何が起きたのか?

  1. アクティビストの登場: 「物言う株主」であるアクティビストが、経営改革を求めてダイドーの経営権争いを仕掛けました 。
  2. 衝撃の還元策: アクティビスト側の取締役が選任された直後、会社は年間配当を従来の5円から100円へと超大幅に引き上げることを発表。配当利回りは一気に10%を超える異常な水準になりました 。
  3. 突然の退場: しかし、その直後、改革を主導するはずだったアクティビスト側の取締役が辞任。そして、アクティビスト自身も保有していた株を全て市場で売り払い、姿を消してしまったのです 。  

この話から学ぶべき教訓

この一件は、企業の成長を願ったものではなく、株価を吊り上げて利益を得るための短期的な「仕掛け」でした。

ダイドーリミテッドの財務状況は、会社の稼ぐ力を示すROEがマイナス、財務の健全性を示す自己資本比率も低い水準です 。この状態で高額な配当を続ければ、会社の体力はどんどん削られてしまいます。  

高配当株投資家が学ぶべき最も重要な教訓は、**「配当利回りの高さだけで判断してはいけない」**ということです。その配当が、

  • 企業の成長(利益)から支払われている「質の高い配当」なのか?
  • 会社の資産を取り崩して支払われている「持続不可能な配当」なのか?

この2つを、ROEや自己資本比率といった指標を使ってしっかり見極める必要があります。ダイドーの10%超の利回りは、後者の典型的な例であり、非常に高いリスクを伴うものだったのです。

今週の注目高配当株データサマリー

今回取り上げた銘柄の主要なデータを一覧にまとめました。それぞれの企業の「個性」を比較しながら、ご自身の投資戦略の参考にしてみてください。

国内株式ポートフォリオ詳細

国内株式ポートフォリオ詳細

企業名 区分 証券コード 自己資本比率 ROE (%) 配当利回り
日本製鉄 大型株 5401 53.9% 9.0% 4.34%
武田薬品工業 大型株 4502 45.5% 5.0% 4.61%
KDDI 大型株 9433 30.4% 13.2% 3.23%
INPEX 大型株 1605 65.3% 9.5% 4.41%
三菱HCキャピタル 大型株 8593 15.2% 8.5% 4.46%
あおぞら銀行 中小型株 8304 5.8% 4.92% 4.07%
青山商事 中小型株 8219 55.8% 5.30% 6.12%
西川ゴム工業 中小型株 5161 63.5% 4.59% 6.87%
ユニプレス 要注意銘柄 5949 44.8% -14.67% 5.80%
ダイドーリミテッド 要注意銘柄 3205 30.5% -19.72% 10.34%

横スクロール→

  • 自己資本比率: 会社の総資産のうち、返済不要の自分のお金がどれくらいの割合かを示す指標。高いほど財務が安定しています。(銀行やリース業は事業の特性上、低くなる傾向があります)
  • ROE (自己資本利益率): 会社が自分のお金を使ってどれだけ効率的に利益を上げているかを示す「稼ぐ力」の指標。一般的に10%以上で優良と言われます。
  • IFRS: 国際会計基準のこと。日本基準の企業とは指標の定義が少し異なる場合があります。
  • データは2025年7月18日時点の情報を基にしています 。

まとめ:来週からの投資戦略と心構え

来週以降も、市場の二極化、つまり「銘柄選別」の流れは続くと予想されます。本格的な決算シーズンを迎え、企業の本当の実力が試される場面が増えてくるでしょう。

そんな中で、私たち高配当株投資家が心掛けたい戦略は、

  1. カタリスト(好材料)に注目する: 新薬のニュースや事業再生の進捗など、今後の株価上昇のきっかけになりそうな物語を持つ企業に注目しましょう。
  2. 利回りの「質」を見極める: ダイドーの教訓を忘れずに!ROEや自己資本比率をチェックして、その配当が持続可能なのかを必ず確認しましょう。
  3. 安定成長株を味方につける: KDDIや三菱HCキャピタルのように、安定した事業と増配実績を両立する銘柄は、ポートフォリオの頼れる土台になります。

今の市場で高配当株投資を成功させる鍵は、単に利回りの高さで銘柄を選ぶだけでなく、その裏側にあるストーリーや企業の本当の実力を見抜く力です。

今回の記事が、あなたの高配当株探しのヒントになれば嬉しいです。もし「面白かった!」「参考になった!」と感じたら、ぜひSNSでシェアしたり、ブックマークして読み返したりしてみてくださいね。これからも、皆さんの投資ライフに役立つ情報を発信していきますので、お楽しみに!

この記事が、皆様の市場理解の一助となれば幸いです。ただし、本記事は特定の金融商品の売買を推奨するものではなく、情報提供のみを目的としています。投資に関する最終的なご判断は、ご自身の責任においてお願いいたします。

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